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アダルトチルドレンとは?意味・特徴・6つのタイプをわかりやすく解説

薄いグレーの背景に、「心のことがよくわかる用語集」のベージュラベルと「アダルトチルドレンとは?」の大きなタイトルが配置され、右下に座り込む女性の線画が添えられたシンプルなアイキャッチ。

私、もしかしてアダルトチルドレンかもしれない。

心理学などを学び始めたときに「アダルトチルドレン」という概念に出会って、自分のことだと感じる人も少なくないでしょう。

アダルトチルドレンという言葉はよく知られるようになりましたが、実際には意味があいまいなまま使われていることも多い言葉です。

この記事では、アダルトチルドレンとは何か、どのような特徴が出やすいのか、代表的な6つのタイプについて解説します。

Contents

アダルトチルドレンとは

アダルトチルドレンとは、子どもの頃の家庭環境や親子関係の影響が、大人になってからの考え方、人間関係、恋愛、感情の扱い方などに残っている状態を指す言葉です。

もともとは、アルコール依存症の親がいる家庭で育った人を指す言葉として使われていました。

現在では、もっと広く、安心して自分らしくいられなかった家庭、親の顔色をうかがう必要があった家庭、子どもが子どもらしく甘えにくかった家庭などで育った人に使われることがあります。

医療的な診断名ではなく、自分の生き方のクセや、子どもの頃に身につけた役割を理解するための言葉です。

そのため、「自分はアダルトチルドレンか、そうではないか」と白黒で分けるよりも、どのような傾向がどのくらい出ているかをグラデーションで見る方が自然です。

アダルトチルドレンに見られやすい特徴

アダルトチルドレンには6種の分類がありますが、まず最初にどのタイプであっても見られやすい特徴について3つ解説します。

1. 自分の気持ちや本音がわかりにくい

1つ目に、自分の気持ちや本音がわかりにくいことがあります。

子どもの頃から、親の機嫌や家庭の空気を優先してきた人は、自分が何を感じているかを後回しにしやすくなります。

  • 本当は嫌なのに「大丈夫」と言ってしまう
  • 本当は休みたいのに「まだ頑張れる」と思ってしまう
  • 本当は寂しいのに「こんなことで傷つく自分が悪い」と感じてしまう
  • 何がしたいのか聞かれてもすぐに答えられない

自分の感覚よりも周りに合わせることが当たり前になると、だんだん自分の本音が見えにくくなります。

2. 人の期待に合わせすぎてしまう

2つ目に、人の期待に合わせすぎてしまう傾向があります。

親に褒められるため、怒られないため、家庭の空気を壊さないために、自分の役割を早くから身につけてきた人ほど、大人になってからも「求められる自分」を演じやすくなります。

  • しっかり者でいようとする
  • 明るい人でいようとする
  • 役に立つ人でいようとする
  • 迷惑をかけない人でいようとする
  • 相手が望む答えを先に探してしまう

人からの期待に合わせてどのような反応をするか?は、この後で解説する6種のタイプによって異なりますが、周囲から見ると問題なく見えても、本人の内側では疲れや孤独が積み重なっていることが多いです。

3. 大切な人との関係ほど苦しくなりやすい

3つ目に、大切な人との関係ほど苦しくなりやすいことがあります。

アダルトチルドレンの傾向は、誰とでも同じように出るわけではありません。

職場の人、知人、浅い関係の相手とは普通に関われても、恋人、配偶者、親友、家族のように距離が近い相手との関係では強く出る傾向があります。

  • 必要以上に不安になる
  • 相手の顔色を読みすぎる
  • 本音を言えずに我慢する
  • 急に怒りや悲しみがあふれる
  • 見捨てられるのではないかと怖くなる

そもそもアダルトチルドレンの原体験は、親子関係にあります。

そのため、親子関係を無意識で思い出すような心の距離が近い相手との間で、その傾向が強く発揮されるという仕組みです。

1. ヒーロータイプ

ではここから、アダルトチルドレンの6種について、それぞれ詳しく解説していきます。

まず1つ目はヒーロータイプについてです。

ヒーロータイプの特徴を一言で表すと、期待に応えようと頑張りすぎるタイプと言えるでしょう。

家庭の中で「できる子」「しっかりした子」「親を安心させる子」として振る舞ってきた人に見られやすい傾向です。

ではヒーロータイプの特徴について、さらに3つ掘り下げていきます。

1. 期待に応えようと頑張りすぎる

1つ目に、周囲の期待に応えようと頑張りすぎる傾向があります。

成績、仕事、成果、評価、責任感などで自分を保とうとするため、頑張ることが当たり前になりやすいです。

  • ちゃんとしていないと不安になる
  • 結果を出していない自分に価値を感じにくい
  • 人から頼られると断れない
  • 期待されると無理をしてでも応えようとする

人から見れば優秀でしっかりしているように見えても、内側では強いプレッシャーを抱えていることがあります。

2. 失敗すると自分の価値がなくなるように感じる

2つ目に、失敗すると自分の価値がなくなるように感じることがあります。

本来、失敗はただの出来事です。

けれど、子どもの頃に「できる自分」でいることで安心や承認を得てきた場合、失敗が存在価値の揺らぎにつながりやすくなります。

  • 少し失敗しただけで強く落ち込む
  • 人にがっかりされることが怖い
  • できない自分を見せるのが苦手
  • 完璧にできないなら最初からやりたくない

失敗そのものよりも、「失敗した自分は愛されないのではないか」という感覚が苦しさを強めます。

3. 休むことや甘えることが苦手

3つ目に、休むことや甘えることが苦手な傾向があります。

頑張ることで自分の価値を保ってきた人ほど、何もしない時間や、人に頼ることに罪悪感を持ちやすくなります。

  • 休んでいると怠けている気がする
  • 人に頼ると迷惑をかけると思う
  • 弱音を吐くことに抵抗がある
  • 限界まで頑張ってからでないと休めない

その結果、本当は疲れているのに、自分の限界に気づきにくくなることがあります。

2. ロストワンタイプ

2種類目はロストワンタイプについてです。

ロストワンタイプの特徴を一言で表すと、目立たず、静かに存在を消すことで自分を守ってきたタイプと言えるでしょう。

家庭の中で自己主張をすると面倒が起きる、注目されると傷つく、何も言わない方が安全だったという人に見られやすい傾向です。

1. 目立たず存在を消すことで自分を守る

1つ目に、目立たず存在を消すことで自分を守る傾向があります。

家庭の中で緊張や混乱があった場合、子どもは「余計なことを言わない」「静かにしている」ことで安全を確保しようとすることがあります。

  • 自分から話しかけない
  • 意見を求められても曖昧に答える
  • なるべく注目されないようにする
  • 困っていても助けを求めない

静かにしていることが悪いわけではありませんが、それが「自分を出すと危ない」という感覚から来ている場合、大人になってからも人との関係で孤立しやすくなることがあります。

2. 自分の気持ちを伝える前に諦めてしまう

2つ目に、自分の気持ちを伝える前に諦めてしまう傾向があります。

  • 言っても無駄
  • 聞いてもらえない
  • 自分のことを話しても困らせるだけ

そんな経験が重なった結果、誰かに気持ちを伝える前に心の中で引っ込めるクセがつきやすくなります。

その場では波風が立たなくても、心の中には「本当はわかってほしかった」という気持ちが残りやすくなります。

3. 人との距離が近づくほど怖くなる

3つ目に、人との距離が近づくほど怖くなることがあります。

一人でいることに慣れている人ほど、誰かに深く知られること、自分の内側に踏み込まれることに不安を感じやすくなります。

  • 一人でいる方が楽だと感じる
  • 親しくなると急に逃げたくなる
  • 本当はわかってほしいのに近づかれると怖い
  • 深い話をされるとどう返していいかわからない

人が嫌いなのではなく、近づいた先で傷つくことを避けようとしている場合があります。

3. ピエロタイプ

3種類目はピエロタイプについてです。

ピエロタイプの特徴を一言で表すと、明るく振る舞うことで場を和ませてきたタイプです。

家庭の空気が重いとき、緊張しているとき、誰かが不機嫌なときに、笑わせたり冗談を言ったりして空気を変えようとしてきた人に見られやすい傾向です。

1. 明るく振る舞って場を和ませる

1つ目に、明るく振る舞って場を和ませる傾向があります。

自分が笑わせていれば、怒られない。
自分がふざけていれば、空気が壊れない。

そうやって家庭の緊張をやわらげようとしてきた人は、大人になってからも場の空気を明るくする役割を担いやすくなります。

  • 沈黙があるとすぐに話題を出す
  • 重い空気になると冗談を言う
  • 自分が楽しい人でいようとする
  • 周囲の機嫌を明るさで調整しようとする

明るさそのものは魅力ですが、その明るさが「本音を隠すための役割」になっていると、本人の心は置き去りになりやすくなります。

2. つらい気持ちを笑いで隠してしまう

2つ目に、つらい気持ちを笑いで隠してしまう傾向があります。

  • 悲しいときほど笑う
  • 苦しいときほどふざける
  • 本当は傷ついているのに軽く流す

こうして感情を笑いで包み隠すため、周囲からは悩みがない人のように見られやすくなります。

本当はつらいのに、周りに伝わらないまま一人で抱え込んでしまうことがあります。

3. 本音や弱さを見せるのが苦手

3つ目に、本音や弱さを見せるのが苦手な傾向があります。

  • 自分が暗い顔をしたら迷惑をかける
  • 重い話をしたら嫌われる
  • 弱さを見せたら場の空気が悪くなる

そう感じてしまうため、本当に苦しいときほど人に頼りにくくなります。

4. スケープゴートタイプ

4種類目はスケープゴートタイプについてです。

スケープゴートタイプの特徴を一言で表すと、家庭の中で問題児や悪役の役割を引き受けてきたタイプです。

家族の不満や矛盾、怒りを一身に背負うような形で、反抗的な態度や問題行動として表現してきた人に見られやすい傾向です。

1. 問題児の役割を引き受けてしまう

1つ目に、問題児の役割を引き受けてしまう傾向があります。

家庭の中にある不安、怒り、寂しさ、矛盾が、特定の子どもに集まってしまうことがあります。

その結果、「この子が問題だ」と扱われることで、家族全体の問題が見えにくくなる場合があります。

  • 怒られ役になりやすい
  • 家族の不満をぶつけられやすい
  • 反抗的な子として見られやすい
  • 本当の気持ちより問題行動だけを見られる

本人だけが悪いわけではないのに、「自分は厄介者だ」という自己イメージを抱えやすくなります。

2. 怒りや反発で自分の存在を示す

2つ目に、怒りや反発で自分の存在を示す傾向があります。

本当は寂しい。本当はわかってほしい。本当は大切にされたい。

けれど、それを素直に言えないとき、怒りや反発という形で表に出ることがあります。

  • わざと反抗的な態度を取る
  • 相手を試すような言動をする
  • 傷つく前に自分から関係を壊す
  • 素直に甘えるより怒りで表現してしまう

怒りの奥には、気づいてほしかった気持ちや、助けてほしかった気持ちが隠れていることがあります。

3. 自分は厄介者だと思い込みやすい

3つ目に、自分は厄介者だと思い込みやすい傾向があります。

子どもの頃から問題児として見られてきた人は、大人になってからも「どうせ自分は人を困らせる」と感じやすくなります。

  • 自分は愛されにくいと思う
  • 人間関係を壊してしまう不安がある
  • 普通に大切にされることに慣れていない
  • 優しくされると逆に怖くなる

問題児という役割の奥には、強い孤独や繊細さが隠れていることがあります。

5. ケアテイカータイプ

5種類目はケアテイカータイプについてです。

ケアテイカータイプの特徴を一言で表すと、人の世話をすることで自分の価値を感じやすいタイプです。

家庭の中で親の機嫌を取ったり、兄弟姉妹の面倒を見たり、自分よりも誰かを優先してきた人に見られやすい傾向です。

1. 人の世話をすることで自分の価値を感じる

1つ目に、人の世話をすることで自分の価値を感じる傾向があります。

  • 困っている人を見ると放っておけない
  • 相手の問題を自分の問題のように抱える
  • 頼まれていないことまで先回りしてやる
  • 感謝されないと空虚になる

優しさや面倒見のよさがある一方で、自分の人生が後回しになりやすいタイプです。

2. 自分の欲求を後回しにしやすい

2つ目に、自分の欲求を後回しにしやすい傾向があります。

人のために動くことが当たり前になっていると、自分が何をしたいのか、何を望んでいるのかを見失いやすくなります。

  • 自分の希望を言うことに罪悪感がある
  • 相手を優先しないと落ち着かない
  • 疲れていても断れない
  • 自分のために時間やお金を使うのが苦手

自分を大切にすることが、わがままのように感じられることがあります。

3. 尽くしすぎて関係が偏りやすい

3つ目に、尽くしすぎて関係が偏りやすい傾向があります。

恋愛や人間関係で、相手を支える側、助ける側、世話をする側に回り続けてしまうことがあります。

  • 相手の都合を優先しすぎる
  • 自分ばかり我慢している
  • 相手に頼られるほど離れられなくなる
  • 対等な関係よりも支える関係になりやすい

ケアテイカータイプは、愛されるために尽くすのではなく、尽くさなくても自分には価値があるという感覚を取り戻すことが大切です。

6. プラケータータイプ

6種類目はプラケータータイプについてです。

プラケータータイプの特徴を一言で表すと、争いを避けるために相手に合わせるタイプです。

家庭の中で怒りや対立が怖かった人、誰かの機嫌を損ねないように気を張ってきた人に見られやすい傾向です。

1. 争いを避けるために相手に合わせる

1つ目に、争いを避けるために相手に合わせる傾向があります。

  • 本当は違うと思っても同意する
  • 相手の機嫌を優先する
  • 自分の希望を言う前に相手の反応を見る
  • 対立しそうになるとすぐ引く

その場は穏やかに見えても、心の中には我慢が積み重なっていきます。

2. 怒らせないことを最優先にしてしまう

2つ目に、怒らせないことを最優先にしてしまう傾向があります。

子どもの頃に怒りが怖かった人ほど、相手の表情、声色、態度の変化に敏感になります。

  • 相手が不機嫌になると自分のせいだと思う
  • 少し冷たくされただけで不安になる
  • 先回りして謝ってしまう
  • 相手の機嫌を直す役割を引き受ける

怒らせないために頑張り続けると、自分の感情や希望が置き去りになっていきます。

3. 自分の本音がわからなくなりやすい

3つ目に、自分の本音がわからなくなりやすい傾向があります。

アダルトチルドレン全体にもこの傾向はありますが、特に強く出るタイプです。

いつも相手に合わせていると、自分が本当はどうしたいのかが見えにくくなります。

  • 何を選びたいのかわからない
  • 相手が望む答えを探してしまう
  • 自分の意見を言うのが怖い
  • 嫌だと思ってもすぐに飲み込んでしまう

プラケータータイプは、相手に合わせる力がある分、自分の感覚を後回しにしやすいです。

そのため、自分の本音を取り戻すことが大切になります。

アダルトチルドレンのタイプを見るときの注意点

アダルトチルドレンの6つのタイプは、自分を理解するための目安です。

ただし、タイプに当てはめすぎると、かえって自分を縛ってしまうことがあります。

ここでは、タイプを見るときに大切な注意点を3つ解説します。

1. 1つのタイプに決めつけなくていい

1つ目に、1つのタイプに決めつけなくていいということです。

人は、きれいに1つのタイプだけに分かれるわけではありません。

たとえば、外ではヒーロータイプのように頑張り、家ではロストワンタイプのように自分を消している人もいます。

恋愛ではプラケータータイプになり、仕事ではケアテイカータイプになる人もいます。

大切なのは、「私はこのタイプだから」と決めることではなく、どの場面でどんな役割を取りやすいかを見ることです。

2. 複数のタイプが混ざっていることもある

2つ目に、複数のタイプが混ざっていることもあります。

家庭の中で必要だった役割は、1つとは限りません。

あるときはしっかり者になり、あるときは空気を読んで黙り、あるときは明るく振る舞う。

そのように、状況に合わせて複数の役割を使い分けてきた人もいます。

たとえば、次のような組み合わせです。

  • ヒーロータイプとケアテイカータイプ
  • ロストワンタイプとプラケータータイプ
  • ピエロタイプとスケープゴートタイプ
  • ヒーロータイプとロストワンタイプ

複数当てはまるからといって、おかしいわけではありません。

むしろ、それだけいろいろな方法で自分を守ってきたということです。

3. タイプは自分を責めるためのものではない

3つ目に、タイプは自分を責めるためのものではないということです。

アダルトチルドレンのタイプを見ると、「私はこんなにこじれているんだ」「だから人間関係がうまくいかないんだ」と感じてしまうことがあるかもしれません。

でも、タイプは欠点リストではありません。

子どもの頃に、どうやって自分を守ってきたのかを知るためのものです。

タイプは自分を否定する材料ではなく、自分を理解するための手がかりになります。

アダルトチルドレンは自分を理解するための言葉

この記事では、アダルトチルドレンの意味や特徴、6つのタイプについて解説してきました。

人は、自分の生きづらさや人生のつまずきが何によって起こっているのかわからないとき、とても大きなストレスを感じます。

そんなときにアダルトチルドレンという概念に出会い、

「あ、自分はアダルトチルドレンの傾向があったから生きづらかったんだ」

「だから恋愛や人間関係で同じようなトラブルを繰り返していたんだ」

と理解できることは、気持ちを軽くしてくれるでしょう。

ただその反面、自分の人生のうまくいかなさをすべて「アダルトチルドレンだから」という言葉で片づけてしまうと、そこから先の展開を起こしにくくなってしまいます。

アダルトチルドレンという言葉は、自分を決めつけるためのものではありません。

自分の状態を知り、過去に身につけた役割や反応に気づき、そこから自分が作りたい未来を作るための行動指針として扱うくらいがちょうどいいでしょう。