
付き合ってるのに、なんだか寂しい…
そんなふうに感じたことはありませんか?
今回は、彼が「好き」と言ってくれない、「連絡してくれない」、──そんなふうに愛情表現が少ない彼氏との付き合い方と、そこに伴う不安との向き合い方について、深く掘り下げていきます。
Contents
付き合っているのに愛情を感じられないケース
彼氏はいるのに、なんだかずっと寂しいんです
別れるほどじゃないけど、このまま付き合い続けていいのかなって思うことがある
これは、実際のご相談でも本当によく聞くお悩みです。
- 恋人関係が“成立”しているのに、愛されている実感が持てない。
- 一緒にいるのにどこか不安が残る。
- 将来が見えない
こうした「愛情の実感が乏しい状態」は、じわじわと心の土台を揺らしてしまうことがあります。
もちろん恋愛にはいろんなスタイルがあるし、正解は一つではありません。
でも、いろいろなご相談を受けてきた中で見えてきたのは、この“愛情を感じられない問題”には、大きく分けて3つのパターンがあるということ。
今回はその典型的な3ケースをご紹介します。
ケース① 愛情表現の言葉がない
まずは、いちばんよくあるパターン。
好きって言ってくれないんです
将来の話をしてくれなくて…
前に一度だけ『好き』って言ってくれたけど、それ以来は全然なくて…
こうした【言葉の愛情表現がない】ことで不安になってしまうケースです。
最初に彼から告白してくれた場合でも、あるいは自分から告白して交際が始まった場合でも──しばらくすると、言葉のやりとりが減ってきて「これってもう冷めてる?」と感じてしまうことがあります。
特に、「愛されているかどうかを“言葉”で確認したいタイプの女性」にとっては、この状況はとても苦しくなりやすいです。
ケース② 愛情表現の行動がない
続いては、言葉ではなく【行動】での愛情表現が足りないと感じるケースです。
デートに誘うのはいつも私から
LINEを送るのも私ばっかり
彼のほうから“何かしてくれる”ことが全然ない…
こうなると、どうしても「私ばっかり頑張ってる」「こんなに片想いみたいな関係でいいのかな?」と感じてしまいますよね。
とくに、“相手発信の行動”=愛情のバロメーターだと考えている人にとっては、これは大きなストレスになります。
だからこそ、「彼からの行動が少ない=愛されてない?」と短絡的に結びつけてしまいがちになるのです。
でも実は、この“発信の少なさ”にも、それなりの理由があることも多いのです(それは後ほど解説しますね)。
ケース③ 愛情表現のギャップがありすぎる
そして3つ目は、愛情表現の“やり方”や“頻度”にギャップがあるケースです。
たとえば──
あなたは「毎日LINEのやりとりをすること=愛情表現」と思っていて、自分自身も、毎日丁寧に連絡を返して、できるだけ豆に関わろうと努力している。
でも彼は、
LINEは最低限でいいじゃん
毎日送るのって疲れない?
と、本気で思っているタイプだったとしたら…?
あなたは「この人、冷たいのかな」「私のこと好きじゃないのかも」と不安になりますし、彼は彼で「何でそんなに構ってほしがるの?」とプレッシャーを感じてしまうかもしれません。
あるいはこんなパターンもあります。
あなたは“個人的なつながり”を大事にしたいタイプで、あまり人前での紹介やSNSでの関係公表にはこだわらない。
でも彼は、
大切な人はちゃんと周囲に紹介するべき
一緒にいるなら家族にも会ってほしい
と考えていて、彼なりに“公の場で紹介する=最大の愛情表現”だと思っている。
ここに、価値観や感覚のズレが生まれるのです。
つまり、お互いに「愛してる」気持ちはあっても、愛の表現方法がすれ違っている。
例えるなら、片方がライトニング端子で、もう片方がUSB-C──両方とも“充電器”なのに、端子が違っててうまくつながらない、そんな感じです。
愛されてないわけじゃない|“愛情表現しない男”の3つのタイプ
これまでたくさん寄せられた「彼氏が愛情表現してくれなくて不安」というご相談で、じっくりお話をうかがっていくと──
それ、もしかして彼って、こういうタイプの人なんじゃないかな?
と、見えてくる共通点があるんです。
今回はその中でも、とくに「愛情表現が少ない」「連絡が少ない」と感じるときに当てはまりやすい、代表的な3タイプをご紹介します。
これ、うちの彼にちょっと似てるかも…
そんなふうに、少し客観的に見つめるきっかけになればと思います。
① 表現が苦手な不器用タイプ(安心はしてるけど言葉がない)
このタイプの彼は、気持ちはあるのに、うまく言葉にできないタイプです。
感情表現そのものが照れくさい、あるいは「言わなくても分かるでしょ」と思っている節があります。
本人の中では「付き合ってる=好きに決まってる」なので、わざわざ伝える理由がわからないんですよね。
「言わないこと=信頼してる証拠」ぐらいに思っていることもあります。
一緒にいてくれる、話を聞いてくれる、ちゃんと時間は作ってくれる──だけど、「好き」とは言わないし、将来の話もしない。
それでも彼なりには「うまくやってるつもり」だったりするのです。
② 無自覚な自己中心タイプ(言わなくてもわかるでしょ?)
一見すると不器用タイプと似ていますが、こちらは“気づいていない”というより、“気づく気がない”という側面も持っています。
連絡したくなったときにすればいい
え、言われたことないからわかんなかった
──彼にとっては、自分のペースが正解であり、それ以外を想像することがあまりないんです。
わざわざ言葉にする必要ある?
そんなことでいちいち確認するの?
そんなふうに、無意識のうちに“自分基準”を彼女にも押しつけてしまう傾向が強いです。
本人に悪気があるわけではありません。
でも、自分の枠組みの中で恋愛を進めているぶん、相手がどれだけ不安になっていても、鈍感なままでいることが多いんです。
③ 恋愛に重きを置かないタイプ(他ジャンルに情熱集中)
このタイプは、恋愛が生活の中心ではない人です。
たとえば仕事、趣味、資格の勉強、ゲーム、創作活動、あるいは家族との関係──恋愛よりも優先順位の高いものが明確にあって、そこに多くの時間とエネルギーを注いでいます。
だからといって「恋愛がどうでもいい」というわけではありません。ただ、他のことに比べるとエネルギー配分が少ないだけ。
会ったときに楽しいならそれでよくない?
週に一回会えてるし、ちゃんとやってると思ってた
LINEよりもリアルで会ってる時間の方が大事でしょ
──彼にとっては、恋愛を“確認し続ける対象”としてではなく、そばにあることが当たり前で、手をかけすぎないのが自然という感覚だったりします。
すれ違いを生まないための3つのポイント
- 彼氏なんだから、愛情表現くらいしてくれて当然
- もっと言ってほしい、もっとちゃんとしてほしい
──そんなふうに思うのは、決して悪いことではありません。
ただその一方で、その“当然”という前提のまま気持ちを伝えようとすると、知らず知らずのうちにすれ違いが生まれてしまうことがあるんです。
ここでお伝えしたいのは、「伝え方のテクニックを覚えればうまくいく」という話ではありません。
大事なのは、“どんな心の前提で”伝えるか、どんな在り方で彼と向き合っているかという部分です。
そのうえで、参考になるかもしれない3つの視点をご紹介します。
ポイント①「要求」ではなく「リクエスト」に変える
恋人同士なんだから、もっとちゃんと連絡してくれていいはず。
“好き”って言ってくれたっていいじゃん。
──そんな気持ち、ほんとによくわかります。
でも私たちはよく、「彼氏だから」という理由で、“してくれて当然”という無意識の期待や要求をぶつけてしまいがちなんです。
でも、ただただ要求され続けることって、誰だってしんどいものですよね。
相手がどれだけ近しい存在でも、「してくれて当たり前」と言われ続けたら、心が引いてしまうのも無理はありません。
だからこそ、“要求”から“リクエスト”へ、立ち位置を少し変えてみること。
たとえば、「なんでLINEくれないの?」ではなく、「あなたから連絡をもらえると、私はすごく安心できるな」など。
これは“言い方”の問題というよりも、「私はこう感じてる」「こうしてもらえたら嬉しい」と、対等な立場で差し出せるか」という在り方の話です。
ポイント② 伝え方よりも、“エネルギー”がいちばん大事
心理学には「アイメッセージ(I-message)」という有名な手法があります。
補足:アイメッセージとは?
「私はこう感じた」「私はこうしてもらえると嬉しい」──というように、“自分”を主語にして気持ちを伝える伝え方です。
これは、「あなたは全然○○してくれないよね」などのYouメッセージ(=責め口調)に比べて、相手に防御反応を起こさせにくいと言われています。
この方法はビジネスや友人関係、表層的なやりとりではとても有効です。
でも、恋人という深くて感情が交差する関係になると、“言い回し”よりも、その奥にあるエネルギーのほうがずっと強く伝わってしまうんです。
たとえば、「私は、あなたから連絡もらえたら嬉しいな」と言っていても、その裏に「でも連絡してこないあなたって最悪だよね」みたいな怒りやジャッジの気配がこもっていたら、彼が受け取るのはそのエネルギーのほうです。
人は言葉より空気を感じ取るもの。
どんなふうに言ったか以上に、どんな“気持ち”で伝えているかが、相手の無意識に響いているのです。
ポイント③「〇〇してくれたとき、嬉しかったな」が最強(ただし在り方次第)
もしあなたの心が整っていて、「私のこと、ちゃんと大事にしたいと思ってくれてる彼に届いたらいいな」という思いでいられるなら──
そんなときに使いやすいのが、「〇〇してくれたとき、嬉しかったな」という言葉です。
ただし、これもまたスキルとしての言い方ではなく、あなたの中のエネルギーが整っていることが前提。
いくら素敵な言葉を使っても、その中に怒りや諦め、強い期待が詰まっていたら、彼はその“圧”を感じ取ってしまいます。
伝え方のスキルは、あくまで補助ということを忘れないでくださいね。
愛情表現してくれない彼氏とどう付き合う?
ここまで、「彼がなぜ愛情表現をしてくれないのか?」という理由や、すれ違いを深めないための視点について見てきました。
でもいよいよここからは、視点をちょっとだけ変えてみましょう。
「どうすれば彼が愛情表現してくれるか?」ではなく、「どうすれば私が満たされるか?」に意識を向けてみるという提案です。
つまり、“彼を動かす”ではなく、“自分の感覚を整える”という選択肢もあるんだとしたら──それだけで、恋愛ってすごくラクになることがあるんです。
ここでは、そんな内側の整え方について、3つのステップでお伝えしていきますね。
ステップ① 愛情表現によって欲しい“確信”を見る
- もっとLINEしてほしい
- “好き”って言ってほしい
- もっと大事にしてくれてる感じが欲しい
──その願いの奥に、本当に欲しかったものって、なんだと思いますか?
もしかしたらそれは、「私は彼に愛されている」「ちゃんと大事にされている」という“確信”なのではないでしょうか。
LINEも、言葉も、プレゼントも、全部その入り口。でも、目的は“確信”なんです。
このことに気づけると、不思議と心がスッと整っていきます。
私、ただ連絡がほしかったんじゃない。安心したかっただけだったんだ
──そう思えるようになると、視界が少し変わりはじめます。
ステップ② 確信が得られる材料を探す
ではその“確信”は、どこにあるのか?
ここからが、ちょっと面白いところです。
彼がまったく愛情表現していないように見えても──よく思い返してみると、「あれ?これって愛だったんじゃない?」というヒントが潜んでいたりするんです。
たとえば、
- 寒がりなあなたに、黙って上着をかけてくれたこと
- 疲れてるあなたに、コンビニで好きなおにぎりを買ってきてくれたこと
- 彼の予定が忙しい中で「◯日だけは空けといた」と言ってくれたこと
言葉では伝えない人ほど、“さりげない行動”や“空気”の中に気持ちを込めてくることがあるんです。
もちろん、それに気づけないと「何もしてくれない人」に見えてしまう。
でも実際には、ただ“愛の表現形式”が自分と違うだけだった──ということも、恋愛ではすごくよくあるんです。
ステップ③ 確信が得られていく
こうして、“確信”の材料を少しずつ集めていくと、ふとした瞬間に、心の中でこんな感覚が生まれることがあります。
そっか、ちゃんと私、大事にされてるんだな
この人なりに、すごく思ってくれてるのかもしれない
──その瞬間、不安がふっと軽くなる。
そしてこの“確信”は、彼からだけもらうものではなくて、あなた自身の内側でも“育てていける”感覚なんです。
たとえば、
- 「私は、こういう関係を築ける価値がある」
- 「私は、愛されていい存在なんだ」
──そう思えるような、自分との信頼関係を少しずつ築いていく。
それが、“彼に愛されてる確信”を、外側にだけ頼らずに保てる力になります。
このステップの目的は、「もう我慢してね」と言いたいわけではなくて、「愛されたいなら、まず“確信”という名の土台をつくろう」ということ。
そうすれば、たとえ愛情表現が少ない彼だったとしても、あなたの中にある“安心できるスペース”は、どんどん広がっていきます。
愛情表現が少ない彼氏と、うまく付き合っていく5つのヒント
ここまでのステップで、自分の内側にある“本当の望み”や“愛されたい気持ち”に丁寧に目を向けてきました。
でも、いざ現実の関係性に戻ると、「じゃあどう付き合っていけばいいの?」と戸惑ってしまうこともありますよね。
そんなときに思い出してほしいのが、ここからお伝えする5つのヒントです。
どれも大げさなことではありませんが、少し視点を変えるだけで、不安が和らぎ、関係性がぐっとラクになるきっかけになるはずです。
ヒント① 彼の“愛の言語”を知る(ギフト・時間・行動など)
「私はこうしてもらうと愛を感じる」──それと同じくらい大切なのが、「彼はどんな形で愛を表現しているか」を知ることです。
言葉、スキンシップ、プレゼント、時間、行動、サポート…。人によって「愛の言語」は本当にさまざま。
たとえば「ありがとう」と言う代わりに、疲れてるあなたにお茶を淹れてくれるとか、「好きだよ」と言わないけど、わざわざ自分の空いた時間を使って会いに来てくれるとか。
彼なりの“愛し方”が、どんな言語で表現されているのか。そこに目を向けるだけで、関係の捉え方が大きく変わることがあります。
ヒント② 愛情の“翻訳機”を持つ(彼の表現を正しく受け取る)
愛の言語が違うと、受け取れていないだけで、実は愛はちゃんと届いていたということがよく起こります。
「連絡が少ないから不安…」と思っていたけど、よく見たら、彼なりの“安心させ方”や“優しさの出し方”があったことに気づく。
これはいわば、「彼の愛を、自分のわかる言語に“翻訳”して受け取る力」ですね。
すぐには難しいかもしれませんが、この翻訳機が手に入ると、自分だけでなく、相手の愛情も信じやすくなるんです。
ヒント③ 不安が湧いたら“望み”を見直す
なんか不安、もやもやする──そう感じたとき、まずやってほしいのが“私、何を望んでたんだっけ?”と問い直すこと。
不安は悪いものではなく、自分の内側が何かを伝えようとしているサインです。
本当は、“大切にされてるって感じたかった”んだな
“愛されてる確信がほしかった”だけだったんだな
そう気づけたとき、不安の質が変わります。
焦って解決しようとするのではなく、丁寧に望みを見直すことで、心がふっと落ち着くことがあります。
ヒント④ 外のつながりで感情を補う(友人・趣味・セルフケア)
恋人との関係が深くなるほど、つい「彼だけに気持ちを満たしてもらおう」としてしまうこと、ありませんか?
でも、本当に安定した恋愛って、「彼がいてくれるのが嬉しい」けど、「いなくても自分を保てる」状態から始まるんです。
信頼できる友人、心から楽しめる趣味、ちょっとしたセルフケア(お気に入りの香りやお風呂時間)──
自分の感情を整える「もうひとつの軸」を持つことで、恋愛がぐっとラクになります。
ヒント⑤ どうしても辛いなら「距離の再調整」も選択肢に
ここまでいろんな視点を見てきましたが、それでもなお、「やっぱり辛い…」と思うこともありますよね。
そのときは、自分を責めるのではなく、「このままの距離感で、私は幸せでいられるかな?」と、そっと自分に聞いてあげてください。
無理に我慢することが“愛”ではありません。
あなた自身が安心できる関係性を築くために、距離感を再調整する選択も、決して悪いことではないのです。
まとめ|「愛されてるのか分からない」不安と、どう向き合うか
彼にどう変わってもらうかを考えるよりも、「私は何を感じて、何を本当に欲しかったのか」
そんなふうに、自分の心の根っこを見つめてみる時間こそが、あなたを救ってくれるかもしれません。
不安は、愛を望むからこそ生まれるもの。
だからこそ、責めたり押し殺したりせず、丁寧に抱きしめてあげてください。
恋愛とは、安心を育てていく旅でもあります。
あなたにとっての「安心」の形が少しずつ見えてきたとき、彼との関係もきっと、今とは違う風景に変わっていくでしょう。