
恋愛はできるのに、結婚の話が出ると急にうまくいかなくなる。
そんな女性たちが少なからず存在します。
婚約寸前で破談になった
プロポーズ目前で彼が距離を置き始めた
突然、彼の親から反対された
一見それぞれに異なる理由があるように見えますが、実は深いところに“共通のパターン”が隠れていることがあります。
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母との関係で結婚が決まらない…結婚相談所で聞いたリアルな話
ある結婚相談所の方とお話ししたとき、こんな印象的な言葉がありました。
結婚がなかなか決まらない女性って、両親との関係、特に“母親との距離感”に独特のクセがあることが多いんですよ
この一言を聞いて、私が過去にご相談いただいた“結婚直前に拗れる女性たち”の事例に共通する、ある特徴が浮かび上がってきました。
結婚直前で崩れる恋愛たち|実際の相談事例
ここでは、今まで実際のご相談を受けてきたエピソードを、本人が特定されないよう少しぼかした形でご紹介します。
① 急転直下の婚約破棄
もともと3年ほど付き合っていて、「そろそろ結婚も…」という話が出ていたカップル。
すでに相手のご両親とも顔合わせを済ませていた状態でしたが、いざ「婚約しよう」となったとたん、彼の態度が急変。
やっぱり結婚はなしにしよう。
あなたと一生を共にすることは考えられない。
と、突然フラれてしまったのです。
彼女は当然ショックを受けましたが、伝えられた理由は一応“日本語”ではあるものの、まったく納得がいかないもの。
え?なんで?全然意味がわからないのだけど…
そんな混乱の中で婚約は白紙に。
まさに、急転直下の出来事でした。
② プロポーズ予定が立ち消えに
学生時代から長く付き合っていたカップル。
お互いの将来も自然に意識しはじめ、「そろそろ結婚かな」というタイミングで、結婚の話が本格的に出始めたその矢先……。
なんと、彼のご両親から急にNGが出てしまったのです。
それまで何の問題もなかった関係に突然“見えない壁”が現れ、理由もはっきりしないまま、結局は婚約には至らず、ふたりは別れることになってしまいました。
③ 結婚に前向きだった彼が突然音信不通に
出会った当初から彼の方が「お嫁さんを探している」と明言しており、彼女に一目惚れして結婚前提で猛アプローチをしてきたケースです。
1年後には結婚しよう!
結婚前提という、彼の言葉に安心感を覚えながら交際がスタート。
ところが、半年が過ぎた頃から少しずつ彼の態度が変化し、結婚の話がフェードアウト。
そして最終的には、「結婚どころか、もう関係そのものを継続するつもりはない」と言い出し、急激に距離を取られてしまいました。
彼女は「何が起きたのか分からない」と、混乱の中でその関係を終えることになったのです。
結婚できない謎の裏に「母」の影があった?
恋愛はできるのに、結婚という“次のステージ”に進もうとすると、心のどこかで強いブレーキがかかる。
この“見えない壁”の正体は何なのか。実はそこには、「母との関係性」が深く関わっていることが多いのです。
とくに、
- 母が情緒的に不安定だった
- 家族の中で母を支える役割をしていた
- 母と仲が良すぎる(心理的に依存関係)
といった環境で育った女性に、このブレーキがかかりやすい傾向があります。
- 母に心配をかけたくない
- 母を置いていけない
- 母が認める相手じゃないと不安
そんな思いが、無意識のうちに“結婚を壊す選択”をしてしまう背景にあるのです。
母娘の癒着が“結婚ブロック”になる5つのパターン
母との関係が深いことは、決して悪いことではありません。
でも、そのつながりの中に「見えない依存」や「役割のズレ」があると、大人になってからの選択にブレーキがかかることがあります。
ここでは、実際によく見られる5つの“癒着パターン”をご紹介します。
① 母の感情を自分のように感じてしまう
- 母が寂しそうにしていると、自分が悪いことをしているような気がする。
- 母が不安になると、自分もなぜか揺れてしまう。
母の感情と自分の感情が、まるで一体化してしまっている状態です。
たとえば、母がかつて「結婚なんて苦労するだけ」と感じていたとしたら、その記憶が“自分の感情”として湧き上がってくることも。
この人と一緒にいたいのに、不安で前に進めない…
そんなときは、その不安のルーツが自分以外にある可能性も考えてみてください。
② 母のパートナー代わりになっている
父親が不在、または機能不全だった家庭でよく見られる構造です。
子どもの頃から「お母さんを守らなきゃ」「支えなきゃ」と感じて育ち、“娘”というより“パートナー”のような役割を担ってきたケースでよく見られます。
実際には、家族内で「お母さんの味方」でい続けることで、なんとか家庭のバランスを保ってきた背景があることも。
そうした人ほど、「私がこの家を出たら、崩れてしまうかも」という責任感が、恋愛の先の“結婚”という行動に大きなストップをかけてしまうのです。
この状態のまま大人になると、「私がこの家を出たら、お母さんは大丈夫かな?」という不安が無意識に働き、結婚に進めないブレーキとなって現れます。
③ 母の価値観が自分の選択基準になっている
「安定が一番」「優しい人が一番」「贅沢なんていらない」母の言葉が、自分の人生選択の基準になってしまっているパターンも意外と多いです。
自分では「ちゃんと考えて選んだ」と思っていても、実はその基準が“母がOKを出すかどうか”になっていることがあります。
すると、本音で惹かれる相手を「なんとなく不安」として遠ざけてしまい、結婚に進めないという結果につながってしまうのです。
本当は違うタイプの人に惹かれているのに、「お母さんが喜ばない気がする」と、恋愛相手を無意識に“母の基準”で選んでしまう。そして自分らしい恋愛ができず、結婚にもつながらない。
④ 母が娘をライバル視している
表面上は仲良くても、無意識の中で母が“娘を下に置きたい”という感情を持っている場合があります。
たとえば、娘が幸せな恋愛をしようとすると、「まだ早い」「もっと条件を見た方がいい」と止めてきたり、「私はそんな恋愛したことないのに」とこぼす母親もいます。
こうした言葉には、母の中の嫉妬や寂しさがにじんでいることがあり、娘が自由に恋愛・結婚を選ぶことにブレーキがかかってしまうのです。
「そんな男、やめときなさい」「あんたにはまだ早い」など、善意に見える言葉の裏に、支配や嫉妬が含まれていることも。
娘が幸せになることを、どこかで許せない母親の影響で、結婚が進まなくなるケースもあるのです。
⑤ 娘ポジションが心地よく、離れられない
母との関係が“居心地のよい依存関係”になっていて、無意識のうちに「母の娘」である立場から抜けたくないと感じてしまうこともあります。
たとえば、困ったときにはすぐ母が助けてくれる環境に慣れていたり、「お母さんと一緒が楽」と感じていた場合、自立やパートナーとの関係構築が“面倒”“怖い”と感じるのも自然なこと。
でも、それが続くと「自分の人生を生きる」感覚が育ちにくくなり、結婚へのステップに無意識で抵抗を感じるようになってしまうのです。
親元を離れて自立することに、不安や罪悪感を覚えてしまい、結婚という人生の節目にブレーキがかかるのです。
共通点は「母への絶対視」だった
ここまで5つのパターンを紹介してきましたが、どのケースにも共通して見られるのが、“母親に対する絶対視”という視点です。
ここで注意したいのは、親子関係が表面的に良いとか悪いとかは、あまり関係がないということです。
心理学的には、親子関係がうまくいっていない場合に愛着の問題が生じやすいとされますが、実際には「とても仲が良い親子関係」であっても、その裏に“精神的な癒着”があるケースは少なくありません。
つまり、表面的な仲の良し悪しにかかわらず、親子関係の影響は深く、しかも見えづらい形で恋愛や結婚に影響を与えていることがあるのです。
なぜそんなことが起きるのか?
私たちは、生まれた瞬間から「お母さんが世界のすべて」でした。
食べさせてくれて、抱っこしてくれて、命をつないでくれる人。そのお母さんの存在は、まるで“神様”のようであり、幼い私たちにとっては絶対的なものでした。
その感覚が、成長の過程で
母もただの一人の人間なんだな
未熟な部分もある普通の女性なんだな
と思えるようになれば、少しずつその“絶対性”はほどけていきます。
でも、そうした視点を持つきっかけがないまま大人になった場合──母はずっと“母”という役割に収まり続け、私たちも「母=完璧で正しい存在」として捉えたままになってしまう。
そうすると、いざ自分が結婚しようとする段階になっても、心の奥では「母の枠から外れること」や「母と違う選択をすること」に対して、強い抵抗やブレーキが生まれてしまうのです。
つまり、精神的な“へその緒”が切れないまま、結婚という人生の次のステージを迎えてしまい、そこで初めて心の中にある癒着や依存が露呈してしまう。
それが、恋愛から結婚に進もうとする時期に、何とも説明のつかない迷いや違和感として現れてくるのです。
むしろ「母はすごい人」「母の言うことは正しい」──そう信じてきた。
でも、だからこそ“母の枠”から外れる選択ができない。どこかで、「母の価値観から外れたら、私は間違ってしまう」と無意識に感じている。
この“母の絶対視”が、結婚を遠ざけるブレーキになっていることもあるのです。
“娘”を卒業しよう。母との関係を見直して、嫁にいこう
結婚が決まらないのは、あなたに魅力がないからではありません。
ただ、「母を置いていけない」「母から自由になれない」という無意識のブレーキが、あなたの幸せにそっとブレーキをかけているだけなんです。
母との関係を見直すことは、“親不孝”でも“冷たいこと”でもありません。それは、「私は私の人生を生きる」ことへのスタートライン。
あなたが“娘ポジション”を卒業し、ひとりの大人として愛を選んでいけますように。
その第一歩を、今日ここから踏み出してみませんか?