
辛い時って、どうしても 自分ひとりでは状況を打破できない と感じてしまうことがあります。
そんなとき、他人からの言葉に力を借りたくなる。
希望を見せてくれるような一言を求めて、本を読んだり、ネットの海を探したり、占い師に未来を占ってもらったり…。
でも、いつもドンピシャに出会えるわけではなく、むしろ見つからずに余計に心細くなることもありますよね。
私はこの10年ほど、脳トレカレッジ(自己対話の学校)を運営しながら、女性たちが人生の岐路に立つ場面に多く立ち会ってきました。
その中で、次の一歩を踏み出すためにお渡しした言葉や、相談の対話の中で自然に出てきた一言に対して、
この言葉に救われました
未来に進む勇気が出ました
と感想をいただくことが少なくありませんでした。
今回まとめるのは、そうした現場で実際に効いた言葉たちです。
偉人の名言ではないけれど、ある意味「迷いの中から生まれた名言チックなフレーズ」と言えるかもしれません。
ここに出てくる言葉のどれかひとつでも、あなたの心に響き、灯りになることを願っています。
Contents
恋愛で辛い時に救われる(かもしれない)言葉
恋愛は心の奥深くを揺さぶるからこそ、一言で大きく気持ちが変わることがあります。
脳トレカレッジ(自己対話の学校)でも、最も多いご相談は恋愛やパートナーシップに関することです。
婚活・結婚・別れ・復縁…どの場面でも「生身の心と心」がぶつかるから、嬉しい分だけ深く傷ついたり、自分を情けなく感じたりしてしまうことも多いものです。
言葉は不思議で、現実を直接変える力は持っていなくても、ある一言で心に深いダメージを負ってしまうこともありますし、逆に、何年も癒えなかった傷が一瞬で軽くなることもある…そんな「転機になる一言」に立ち会ってきました。
ここでは、実際に相談の現場でクライアントさんにお渡しした言葉の中から、 「この一言で救われました」と感想をいただいたものを紹介していきます。
1.「音信不通は、むしろ優しさ」
片思いや復縁で相手との関係が進まずに苦しい時、ありますよね。
連絡が途絶えたとき、多くの人は「嫌われた」「見捨てられた」と感じてしまいます。
でも、実は相手からの優しさというよりも、自分の心の奥深くにある優しさが働いていることもあります。
相手の状況を追いかけてしまうと、かえって自分の心が乱れて整えられない。
けれど「音信不通」という形で一度手放すことで、相手の反応に振り回されずに自分の心を回復させる時間を持てる。
実際に、この「音信不通の期間」を経て復縁した方も少なくありません。
だからこそ、音信不通を「絶望のサイン」と見るのではなく、「心を守るために与えられた優しさ」と捉えると、次の一歩が見えてくるのです。
2.「傷つくかもしれない怖さを、半分こしてみませんか?」
片思いの相手と距離を縮めたいのに、相手からのアクションを待ってしまう…。
自分からLINEするのは嫌。向こうから来てほしい。でも来てくれない。」
そんなジレンマに悩んでいた方にお伝えした言葉です。
多くの場合、片思いの相手にアクションできない理由は「断られるのが怖いから」です。
でも、自分が怖いように、相手も「誘って断られたらどうしよう」と思っているかもしれません。
もしこの先、二人で長く関係を築いていくなら、その「怖さ」を一緒に半分ずつ持つことから始めてもいいのではないでしょうか。
「全部背負う」のではなく「半分こ」する。
そう考えただけで、心の重さが少し軽くなり、一歩踏み出しやすくなるのです。
「お母さんを守るために、ずっと子供のポジションでいなくていいんですよ」
アダルトチルドレン傾向のある方にお伝えした一言です。
アダルトチルドレンという言葉は「未熟者」「子供っぽい大人」と揶揄されることもあります。
でも実際にじっくり話を聞くと、子どもの頃に「自分が子供の役割を取ることで、お母さんを守る」「両親のかすがいになる」——そんな愛情からポジションを守っていた方も少なくありません。
大人になりきれなかったのではなく、「子供のポジションを維持する」という選択を愛情ゆえにしてきただけ。
その選択はコンプレックスや劣等感の象徴ではなく、愛から生まれた行動なのです。
だからこそ、「自分は未熟だから」と責める必要はありません。
むしろ、その選択をした自分を認めてあげた瞬間に、恋愛や人間関係に向かうエネルギーの質が大きく変わっていくのです。
仕事で辛い時に救われる(かもしれない)言葉
職場での苦しさは、自分の存在価値と結びついてしまう分、重たくなりがちです。
自分には価値がないのかもしれない
社会の一員として認められていないのでは
そんなふうに、存在そのものが揺らいでしまう瞬間もあります。
ここでは、そうした時に「心が軽くなった」とご感想をいただいたフレーズをまとめました。
1.「何ももらえない人は、生み出す力を持っている人」
周りを見渡すと、当たり前のように親から土地や人脈、キャリアの土台になる環境を受け取っている人もいます。
でも、自分はなぜかそういう流れに乗らなかった。
「もらう」ことが多くはなかった。
その事実に寂しさや不安を感じることもあった方に、私はこうお伝えしました。
「何ももらえない人は、その代わりに“生み出す力”を持っている人です」
実際に、その方は自分で組み立てていく力が強く、周りと違うオリジナルの道を自然に歩んでいました。
他の人が受け取って築いた環境とは違うけれど、自分で生み出すからこそ、自分にしかない独自性が形になっていく。
「もらえなかった」ではなく「生み出す人だった」と気づいたとき、その人の顔がふっと明るくなったのが印象的でした。
「無理して“自信のある人”にならなくて大丈夫です」
あるご相談者さんは、周りに合わせて
もっと自信を持たなきゃ。堂々と断定して言える自分にならなきゃ。
と悩んでいました。
昨今の「私は私」「個性を押し出して生きよう」という風潮に、自分は乗れない気がしていたのです。
そこで私はこう伝えました。
世の中の“自信のある人”の半分くらいは、実はエゴが肥大化してるだけです。
なので無理に自信のある人(エゴが肥大化した自分)にならなくてもいいのでは?
ブラックユーモアのようですが、これは本当によくあることです。
自分に自信があるというより、むしろエゴで周りに圧をかけている状態。
それを「目指すべき自信」と勘違いしてしまうと、敏感で優しい人ほど違和感や嫌悪感を抱きます。
だからこそ、「ああなれない」と悩む必要はありません。 あなたが求めているのは本当の意味での自信であって、エゴの誇張ではないからです。
その気づきがあった瞬間、ご相談者さんは
なるほど、あれは自信じゃなくてエゴだったんですね。
「目指さなくちゃ」という気持ちと「なんか嫌」という気持ちが混ざっている理由がわかりました!
とスッキリされていました。
人生全部が辛い時に救われる(かもしれない)言葉
なんで私は生きているんだろう…この先、生きていても良いことなんてないんじゃないか。
人生そのものに嫌悪感や懐疑が生まれるとき、心はとても苦しくなります。
そんなときにこそ、ぜひ目に入れてほしい言葉をまとめました。
ここにあるフレーズが、ほんのひとときでもあなたの呼吸を支えてくれることを願っています。
「どこにも居場所を感じられないなら、あなたが居場所を作る人なんですよ」
特殊な生まれや家系の影響で「ここが自分の居場所だ」とナチュラルに感じられない方がいました。
居場所が与えられない感覚は、とても孤独で苦しいものです。
でも、そういう人は「自分が居場所を作ってあげる役割」を持っていることも多いのです。
家族や仲間のために安心できる場を作ることが、むしろライフワークや天職につながっていく場合もあります。
「居場所がない自分」ではなく、「居場所を生み出せる自分」。
そう認識が変わった瞬間、表情がキラキラ輝いて「それがやりたいことだった」と気づかれた方もいました。
「その優しさ、罪悪感ではなく“光”として表現してみませんか?」
とても優しく能力のある方がいました。
でもその方は
自分だけ幸せになったら、周りが苦しむんじゃないか
と考えてしまい、罪悪感から自分を抑えていました。
周りの人を大切に思う気持ちが強いからこそ、無意識で「自分が飛び出さないように」ブレーキをかけていたのです。
けれど、私はこうお伝えしました。
その優しさを“罪悪感”という形で表すのではなく、“光”として表したらどうですか?
優しい人が自分を抑え込むのではなく、自分を輝かせることで周りを照らす。
その方は「ああ、そんな道もあるんだ」と気づいた表情で、重たい黒いものがスッと抜けていくようでした。
まとめ|救われる言葉は“生のやりとり”から生まれる
最後にもう一度強調したいのは、救いになる言葉は必ずしも偉人の名言だけではないということ。
誰かとのやり取りの中で偶然出た一言が、その人にとって一生の支えになることがあります。
このリストの中から、あなたの状況にフィットする言葉が一つでも見つかれば、それが突破口になります。