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HOME > COLUMNTOP > 人間関係 > 本当の自分とは?意味・サイン・見つけ方(5つの質問)
2024.03.04

本当の自分とは?意味・サイン・見つけ方(5つの質問)

本当の自分って、いったい何だろう?」


きっと誰もが一度は考えたことがあるテーマだと思います。

よく自己啓発やスピリチュアルの世界では「子どもの頃の自分が本当の自分だ」と言われます。

でも振り返ってみると、「小さい頃の私と、今の私って全然違う」と感じる人も多いはずです。

本当の自分は、幼少期に戻ることだけで見つかるわけではありません。

子どもの頃の姿は“ヒント”にはなるけれど、それは素材にすぎません。

大人になって葛藤や変化をくぐり抜けたあとに「統合」された進化形こそが、本来の自分の姿です。

ここでは、その視点をベースに「本当の自分」の定義やサイン、そして思い出すための具体的なステップをまとめます。

Contents

  • 本当の自分とは?定義と誤解
    • 1. 本当の自分の定義
    • 2. 幼少期=素材、大人=進化形
    • 3. よくある誤解
  • 本当の自分に再会するには?
  • 本当の自分に近づく・遠ざかるサイン
    • 本当の自分に近づいているサイン
    • 本当の自分から遠ざかっているサイン
  • 「自分がわからない」背景と統合のプロセス
    • 1. 幼少期の環境
    • 2. 対人関係の傷
    • 3. 感受性の高さ
    • 4. 役割の変化
    • 5. 感情を抑える習慣
  • 本当の自分を思い出す5つの質問
    • 1. 子どもの頃、自然に夢中になれたことは?
    • 2. 学校の休み時間はどう過ごしていましたか?
    • 3. 最近、心が大きく動いた瞬間は?
    • 4. 繰り返し出てくる悩みは何ですか?
    • 5. 諦めてきた憧れはありますか?
  • よくあるつまずきと解決のヒント
    • 1. 感情が動かない/判断できない
    • 2. 他人基準に流される
    • 3. 人生の節目で揺らぐ
  • まとめ|本当の自分は“進化形を思い出す”こと
      • 📝次に読みたいオススメ記事

本当の自分とは?定義と誤解

ではまず、「本当の自分」とは何なのか。ここで一度、立ち止まって考えてみましょう。

自己啓発の本や講座では「本当の自分に出会おう」「本当の自分を見つけよう」という言葉がよく使われます。

でもいざ参加してみても、「結局よくわからなかった…」という声も少なくありません。

なぜなら、肝心の「本当の自分って何?」という定義が、最初から曖昧なまま進んでしまうからです。

私は「本当の自分」とは役割や肩書きではなく、選択の核だと考えています。


「私はこれを選びたい」「これは大切にしたい」と心から感じられる基準。それが本当の自分の正体です。

 

1. 本当の自分の定義

ここで大事なのは、“状態”でとらえることです。


たとえば外からの評価や損得ではなく、自分の感覚に沿って選べているとき──。

そのしっくり感や自然さ、心の静けさが「本当の自分でいられる」状態を教えてくれます。

だから本当の自分とは、ひとつの固定された像ではなく、「感覚の寄せ集め」。

その感覚に沿って選択しているとき、人は「これが私だ」と実感できるのです。

 

2. 幼少期=素材、大人=進化形

「本当の自分=幼少期」と思われがちですが、それは一部のヒントにすぎません。

子どもの頃の「好き」「嫌い」は確かに純粋な素材ですが、それがそのまま答えになるわけではありません。

むしろ、大人になって多くの経験や葛藤をくぐり抜けたあとに、それらの断片が再構成され、進化したかたちで現れる。それが「本当の自分」の開花した姿だといえます。

 

3. よくある誤解

「本当の自分」を探すとき、次のような思い込みには注意が必要です。

  • 才能や職業=本当の自分と思い込んでしまう
  • 診断やタイプ分けで答えが固定できると信じてしまう
  • 幼少期そのものが答えだと誤解してしまう

これらはどれも部分的な切り口にすぎません。

本当の自分は「探す」のではなく、覆いを外して“思い出す”プロセスの中で見えてくるものなのです。

 

本当の自分に再会するには?

「本当の自分に出会いたい」「もう一度つながりたい」と思ったとき、何から始めればいいのでしょうか。

一言でいうと、その思いを持ち続けることです。


「本当の自分を知りたい」「再会したい」という意図を持った状態で日常を過ごす。これが最初のステップです。

脳科学の言葉で言えば、これは RAS(脳の網様体賦活系)の働きです。


意図を放つと、脳はそのテーマに関わる情報を優先的にキャッチするアンテナを立てます。

すると、偶然のように見えても「気づき」や「きっかけ」との出会いが増えていきます。

そして、その出来事の中で大切になるのが「自分の感覚をチェックすること」です。


「心が軽くなったか」「自然に笑顔になったか」「逆に重さを感じたか」──本当の自分は感覚の中に隠れています。

日常の中で小さな欠片を拾い集めることが、再会への道筋になります。

 

本当の自分に近づく・遠ざかるサイン

では実際に、どんなサインを手がかりにすればいいのでしょうか。

ここでは「近づいているサイン」と「遠ざかっているサイン」を、それぞれチェックリストとしてまとめます。

 

本当の自分に近づいているサイン

  • 決めたあとに、心身がふっと軽くなる
  • 小さな行動にも、満足感や余韻が残る
  • 気づけば時間を忘れて没頭している瞬間がある
  • 休めば、しっかりとエネルギーが回復する
  • 他人と比べなくても「これでいい」と思える
  • 選んだことに後悔よりも納得が残る
  • 感情が自然に出てきて、抑えなくても流れに乗れる
  • 人の成功や幸せを素直に喜べる
  • 未来を考えたときに、静かなワクワク感がある
 

本当の自分から遠ざかっているサイン

  • 決断しても、モヤモヤが長く残る
  • 人の評価や反応に強く振り回される
  • 休んでも、疲れや虚しさが抜けない
  • 「生きているのに空っぽ」という感覚が続く
  • 何を選んでも「正解探し」ばかりになってしまう
  • 他人の幸せを見ても素直に喜べず、心がざわつく
  • 感情が湧かず、麻痺したように感じる
  • 行動しても「頑張ってるのに満たされない」感覚が強い
  • 未来を考えると、不安や空白感に押しつぶされそうになる

このサインを日常の中でチェックしていくと、「近づいている感覚があるとき」「遠ざかっている感覚があるとき」が少しずつ区別できるようになります。

本当の自分は、突然見つかるものではなく、小さなサインの積み重ねの中で自然に“輪郭が浮かんでくる”存在です。

 

「自分がわからない」背景と統合のプロセス

「本当の自分」を見失うのは、決して特別なことではありません。


多くの場合、その背景にはいくつか共通のパターンがあります。

ここでは代表的なものを5つ取り上げます。

 

1. 幼少期の環境

親がなんでも先回りして決めてしまうと、子どもは「自分で選ぶ」経験を奪われます。

今日着る服も、遊ぶことも、進む道も──すべて整えられてしまううちに、「自分の感覚はいらないんだ」と思い込んでしまうのです。

一方で、放っておかれすぎても似たようなことが起きます。

泣いても応えてもらえない、意見を口にしても取り合ってもらえない。

そんな日々が続くと「どうせ自分の気持ちは意味がない」と感じるようになります。

過干渉と放任。正反対の育ち方に見えても、共通しているのは「自分の感覚が軽んじられた」という経験です。

大人になってから「あなたはどう思う?」と聞かれても、すぐに答えられないのは自然なことなのです。

 

2. 対人関係の傷

「自分を出したら叩かれた」「素直に気持ちを言ったら笑われた」──そんな経験があると、人は自分を奥へ奥へと隠すようになります。

  • いじめ
  • 仲間外れ
  • 職場での無視

どれも小さな出来事に見えても、積み重なると「自分を出す=リスク」という思い込みが強く刻まれます。


結果として「自分を出さないほうが安全」と学び、本来の核はますます遠くに追いやられてしまうのです。

 

3. 感受性の高さ

HSPやエンパスといった気質を持つ人は、生まれつき感受性が高く、人の感情や空気を敏感にキャッチします。

その力は大きな強みでもありますが、境界線が薄いため

「これは自分の気持ち?それとも相手のもの?」

と混乱しやすいのです。

結果として「自分の感覚」がかき消され、何を感じているのかがわからなくなることもあります。

敏感さはギフトですが、それが行き過ぎると「自分の輪郭を失う」という課題につながるのです。

 

4. 役割の変化

人生には大きな節目がいくつもあります。就職、結婚、出産、子育て、そしてミッドライフ。


そのたびに新しい役割が与えられ、同時に今までの役割が剥がれ落ちていきます。

「社会人として」「妻として」「母として」──役割をこなしているうちに、「私は誰なのか?」という問いが自然に浮かびます。


役割に適応する力は必要ですが、それが強すぎると「役割=自分」となり、本当の自分が見えなくなってしまうのです。

 

5. 感情を抑える習慣

「泣いてはいけない」「弱音を見せてはいけない」。


そんな環境で育ったり、職場で成果や理性ばかりが求められると、感情を抑えるのが習慣になります。

最初は「必要な我慢」かもしれません。

けれど、長く続けると感情センサーそのものが鈍っていきます。

悲しいのに泣けない、嬉しいのに心が動かない。そうなると「私は何を感じているんだろう?」と、ますます自分を見失ってしまいます。

これらはどれも「核を覆い隠すプロセス」と言えます。

幼少期、対人関係、感受性、役割、習慣──いずれも、本来の自分を守るために身につけた“覆い”にすぎません。

大人になった今だからこそ、その覆いを少しずつ外していけます。覆いの奥に眠っているものこそが、あなたにとっての「本当の自分」なのです。

 

本当の自分を思い出す5つの質問

「本当の自分」とは、新しくつくり直すものではありません。


むしろ、日々の選択や経験の中で見失ってきたものを、少しずつ思い出していくプロセスに近いのです。

ここで大切なのは、幼少期=そのまま本当の自分 ではない、ということ。


ただし子どもの頃の姿には、核へと近づくための要素が数多く眠っています。

その断片を今の自分に照らし合わせることで、輪郭が浮かび上がってくるのです。

その手がかりとなる問いを、5つ用意しました。

 

1. 子どもの頃、自然に夢中になれたことは?

遊びや遊具に限らず「気づけば時間を忘れていたこと」を思い出してみましょう。


そこには「努力しなくてもエネルギーが湧く」ヒントが隠れています。

 

2. 学校の休み時間はどう過ごしていましたか?

友達とわいわい遊んでいたのか、一人で静かに過ごすのが好きだったのか。


小さな選び方の中に、今も変わらない気質が現れています。

 

3. 最近、心が大きく動いた瞬間は?

感動や怒り、悲しみ──強く心が動いた場面は、価値観が刺激された証拠です。


そこから「本当に大切にしたいもの」が見えてきます。

 

4. 繰り返し出てくる悩みは何ですか?

同じテーマで悩むのは、そこに「核とずれた選択」があるから。


悩みを避けずに眺めると、逆に自分の軸が浮かび上がります。

 

5. 諦めてきた憧れはありますか?

「現実的じゃない」と片付けてきた夢の中に、本当の自分の声が潜んでいます。


一度諦めたことを見直すことで、眠っていた願いに再び触れられます。

これらの問いに答えるだけで、核の輪郭が少しずつ見えてきます。


「幼少期の断片」と「今の感覚」を重ね合わせることで、あなただけの本当の自分が姿を現していくでしょう。

 

よくあるつまずきと解決のヒント

本当の自分を探す過程では、誰もが似たような壁にぶつかります。


大切なのは「つまずくのは当たり前」と知り、そこからどう修正できるかの視点を持つことです。

 

1. 感情が動かない/判断できない

「何を選んでもピンと来ない」「どれも同じに見える」──そんな感覚になるときがあります。


これは感情センサーが疲れているサイン。

まずは「自分がわからない」と感じる状態を整理することが大切です。


感情を文字に書き出したり、既存の「自分がわからない」記事を参考にチェックリストを活用することで、少しずつ感覚が戻ってきます。

 

2. 他人基準に流される

「人に合わせすぎて自分の意見が見えなくなる」ことは誰にでもあります。


特にHSPやエンパス気質の人は、他人の感情を取り込みやすいため、自分との境界が曖昧になりがちです。


この場合は、境界線を学び直すことが有効です。

日常で「これは相手のもの、これは自分のもの」と区別する練習を積むことで、少しずつ自分の声を拾えるようになります。

 

3. 人生の節目で揺らぐ

就職、結婚、子育て、転職、ミッドライフ──人生の大きな節目では、どんな人でも自己像が揺らぎます。


「今までの自分ではいられないのでは?」という不安は自然なもので、むしろ成長の証でもあります。

ライフステージごとの変化を「危機」と見るのではなく「次の自分を迎える準備」と受け止めることで、揺らぎを力に変えられます。

 

まとめ|本当の自分は“進化形を思い出す”こと

本当の自分は、どこか遠くに探しに行くものではありません。


子どもの頃にむき出しで現れていた「好き」「夢中」の断片は、核へとつながる大切な素材です。

大人になった今、私たちはその断片を経験や葛藤を通して組み合わせ、ひとつの進化形として表現しています。


それが“本来の自分”の姿です。

新しくつくり出す必要はありません。

むしろ、これまで身につけてきた覆いを一枚ずつ外しながら「思い出す」こと。


その積み重ねが、あなたと本当の自分との再会につながっていきます。

幼少期のヒントをたどりながら、今の自分が自然に心地よく選べる道を重ねていくこと。


そこにこそ、本当の自分と出会う確かな道があります。

📝次に読みたいオススメ記事

①自分を見つめ直すとは?意味ときっかけを整理
②【保存版】自分らしさとは?私らしさを見つける20の質問集

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