
GRADUATE INTERVIEWキャリア
「このまま働き続ける?」から、昔好きだったことを仕事にするまで。

安定しているのに、続けるのが苦しかった
以前は銀行で受付の仕事をしていました。
安定した仕事ではありましたが、通勤には片道2時間。長時間の立ち仕事や人と接する仕事でもあり、毎日を過ごすだけで気力も体力もすり減っていくような感覚がありました。
「いつかは辞めたい」と思いながらも、辞めたあとに何をしたいのかはわからない。
安定した仕事を手放すことへの不安もあって、なかなか決められずにいました。
それでも、このまま同じ働き方を続けていきたいわけではないし…と、本音を見ていくうちに、少しずつ「一度ここから離れてみよう」と思えるようになり、銀行を辞めることを決めました。

昔好きだったことを、もう一度仕事に
銀行を辞めることを決めた頃、母から地元の道の駅で販売するお菓子の商品開発について話をもらいました。
実は私はもともと料理が好きで、以前は製菓学校にも通っていました。
当時はお菓子づくりで独立したいという夢もあったのですが、どう形にしたらいいのかわからないまま、いつしか自分の中で過去のものになっていました。
でも、その話を聞いたときに素直に「面白そう」と思ったんです。
そこから自分でもアイデアを考えて提案してみると話が進み、昔好きだったお菓子づくりが、思いがけない形で仕事になっていきました。
一度は諦めたつもりだったことが、もう一度、自分の仕事として目の前に戻ってきたように感じました。

自分の経験が、誰かの喜ぶ商品になって
今は、道の駅で販売する米粉のドーナツなどを開発・製造しています。
商品を考えるときに大切にしたのは、アレルギーがある人でも楽しめるお菓子にすることでした。
私自身、それまで普通に食べていたものが食べられなくなる経験をしたことで、「食べられるものを探すだけでも、こんなに大変なんだ」と初めて実感したんです。
だったら、自分がお菓子づくりで学んできたことを使って、同じように困っている人が楽しめるものをつくれないだろうか。
そこから試作を重ね、米粉のドーナツを商品として形にしていきました。
実際に販売が始まると、家族のために繰り返し買ってくださる方がいたり、商品を見つけて興味を持ってくださる方がいたりして、自分がつくったものが誰かの役に立っていることを感じられるようになりました。
以前は、毎日の仕事をこなすだけで精一杯でした。
今は、自分が好きだったことと、自分自身の経験がつながって、一つの仕事になっています。
「安定しているから」という理由だけで働き方を選ぶのではなく、自分は何をしているときに楽しいのか、どんな仕事なら続けていきたいと思えるのか。
そうやって自分の気持ちから働き方を考え直したことで、一度は諦めていた「好きなことを仕事にする」という選択肢を、もう一度自分の人生に戻すことができました。