
GRADUATE INTERVIEW結婚
仕事も恋愛も行き詰まっていた28歳の私が、自分に合う働き方と結婚を選ぶまで。

何もかもうまくいかなかった28歳
私が自己対話を学び始めたのは、28歳の頃でした。
30歳を目前にして「これからの人生、どうしよう」と考えていた時期だったのですが、当時の私は、仕事も生活も恋愛も、何もかもうまくいっていないように感じていました。
東京勤務から雪国へ異動になったことで、生活は一変。築40年ほどの古い社宅に住み、深い雪の中を歩いて通勤する毎日になりました。
もともと私は、スタイリッシュなスーツを着て都会で過ごすような生活が好きだったので、環境が変わったこと自体が大きなストレスでした。
さらに、異動先で担当することになったのは、希望していなかった営業職。最初の頃は成績も振るわず、「こんな生活はもう嫌だ」と毎日のように思っていました。
そのうえ、東京勤務の頃からお付き合いしていた彼とも遠距離になり、少しずつ気持ちが離れていきました。
彼から「結婚を考えている」と言われることもありましたが、「好き」「結婚したい」という言葉を聞いても、なぜか私は安心できませんでした。
「この人とは安心して結婚できない」
そう感じて、最終的にはお別れすることになりました。
望んでいない場所に住み、希望していなかった仕事をして、その仕事もうまくいかず、恋人とも別れる。
当時の私は、とにかく今の状況から抜け出したくて、「東京の人と結婚したら、一気に人生を変えられるんじゃないか」と考えたことさえありました。

「嫌だ」ではなく「どうしたい?」を考える
そんな頃、コンサルで「今は恋愛よりも、まず仕事の方に向き合ってみてはどうですか?」と提案されました。
最初は恋愛をどうにかしたい気持ちもあったのですが、言われてみれば、仕事も生活もずっと「嫌だ、嫌だ」と思っているだけで、自分がどうなったら嬉しいのかをほとんど考えていなかったことに気づきました。
そこで少しずつ、
「私は、どんな環境だったら心地いいんだろう」
「どんなふうに働けたら嬉しいんだろう」
と、自分が望んでいる状態の方を見るようになりました。
その頃、社員の福利厚生について会社に意見を出せる機会があり、私は社宅環境の改善を提案しました。すると、その提案が通り、古かった社宅は取り壊されることになったんです。
その後は築浅のマンションへ引っ越すことができ、ずっと不満だった生活環境が大きく変わりました。
そしてあれほど嫌だった営業職でも、次第に自分なりの働き方がつかめるようになり、最終的には支店で一番の成績を取るまでに。
同僚や上司との関係も良くなり、以前より仕事を楽しめるようになった頃、待ち望んでいた関東の部署への転勤も決まりました。
それまでの私は、「今ここが嫌だから、別の何かに変われば幸せになれる」と考えることが多かったように思います。
でも、自分が本当はどんな状態を望んでいるのかを考え、それに合わせて一つずつ選択していくことで、同じ仕事や環境の中でも変えられることがあるのだと感じるようになりました。

条件より、自分の心の反応を見てみる
仕事や生活は大きく変わった一方で、恋愛については数年間、なかなか「この人だ」と思える出会いがありませんでした。
関東勤務になってからマッチングアプリを始めたのですが、その頃には恋愛相手の選び方についても、以前とは少し考え方が変わっていました。
それまでは、自分なりの条件で相手を見ていたところがあったのですが「自分がその人といる時に何を感じるのか」を大切にしてみることにしたんです。
そんな中で、「なんだか気になる」と感じる男性に出会ったのですが、以前の私だったら選んでいなかったタイプ。
何度か会ううちに、「ほかの人とは何か違う」「一緒にいると心があたたかい」と感じるようになり、少しずつ惹かれていったように思います。
彼はとても自然体で、等身大のまま過ごしている人。
そんな彼と一緒にいることで、
「いい女じゃないと愛されないと思っていたのかもしれない」
「本当はもっと楽に生きたかったんだ」
「私は、思いきり誰かに甘えてみたかったんだ」
と、自分でも気づいていなかった気持ちが見えてくることも増えていきました。
そして1年半のお付き合い後プロポーズいただき、先月に入籍しました。
今は夫婦で新居を探しているところです。
仕事も、暮らす場所も、恋愛も。
28歳の頃の私は、「今とはまったく違う人生になれば幸せになれる」と考えていたように思います。
けれど振り返ってみると、大きかったのは、人生を一気に変える方法を探すことよりも、その時々で自分の心に「本当に欲しいものは何?」問い直すようになったことでした。
自分だけで考えていた頃には選ばなかったものにも目を向けながら、自分の心がどう感じているのかを確かめて選んでいく。
私にとってこの数年間は、そんなふうに、自分にとっての幸せを少しずつ見つけていった時間だったように思います。