
GRADUATE INTERVIEWキャリア
「このままでも悪くない」から、本当にやりたい働き方を選び直すまで。

「このままでいい」と思っていた頃
司法書士として独立してから7年、自分で立ち上げた事務所で仕事を続けていました。
少しずつ実績を積み上げ、仕事の基盤もできていて、当時の私は特別大きな不満を感じていたわけではありません。
ここで学び始めたのも、何か深刻な悩みがあったからではなく、イベントに参加して「面白そうだな」と思ったことがきっかけでした。
ところが、自分の気持ちを改めて見ていくうちに、それまであまり意識していなかった仕事への希望が少しずつ出てきました。
「本当は、もっと社会的なインパクトの大きい仕事に関わってみたい」
「収入も、もう少し上げたい」
独立して仕事を続けることが当たり前になっていたので、それまでは「まあ、こんなものかな」と、その範囲の中で働き方を考えていたように思います。
一人で仕事をしている以上、自分一人で頑張るしかないとも思っていました。
でも、今の働き方に大きな問題がないことと、それが自分にとって一番やりたい働き方であることは、もしかしたら別なのかもしれない。
そんなふうに考えるようになりました。

一人で働く以外の選択肢
コンサルで仕事について話していたとき、「業務委託を受けるプラットフォームを使ってみるのはどうですか?」と提案されたことがありました。
それをきっかけに、さまざまな案件を見ていくようになったのですが、そこで私の中にあった前提が少しずつ変わっていきました。
「別に、これからもずっと一人で仕事を受け続けなくてもいいんだ」
そう思えるようになったんです。
さらに考えてみると、私はチームで働くことにも惹かれていました。
個人事務所ではNPOの支援にも関わっていたので、これまでの経験を活かしながら、一人ではなかなかできない規模の仕事や、より社会的な意義を感じられる仕事にチームで取り組んでみたい。
そんな希望が、自分の中にあることにも気づきました。
そこで初めて、「独立を続ける」だけではなく、「もう一度会社で働く」という選択肢も含めて、これからの働き方を考えるようになりました。
いくつかの会社を検討し、最終面接まで進んだ会社もありましたが、どこか決め手に欠けていました。
そんなとき、転職エージェントから新たに紹介されたのが、今働いているベンチャー企業でした。
仕事内容や働き方を見てみると、自分が考えていた希望と重なる部分が多く、「ここならやってみたい」と思える会社でした。
そして、働き方を考え始めてから約2か月後、7年間続けてきた個人事務所を畳み、会社員として働くことを決めました。

働き方は、何度でも選び直せる
独立して7年。
それなりに仕事もうまくいっていた自分が、半年も経たないうちに事務所を畳んで会社員になるなんて、それまでの私にはまったく想像できないことでした。
でも実際に働き始めてみると、チームだからこそ関われる仕事があり、自分一人では思いつかなかったような仕事に関わる機会も増えていきました。
さらに、今の会社はフルリモートを推奨しているため、以前から考えていた移住も選択肢に入れられるようになりました。
だからといって、「会社員になることが私の最終的な正解だった」とも思っていません。
この先、また自分で事務所を構えたいと思うことがあるかもしれないし、今とはまったく違う働き方に興味を持つかもしれません。
以前の私は、独立した以上はその延長線上でこれからを考えるのが自然だと思っていました。
でも今は、その時々で「私はどう働きたいんだろう」「どんなことをやってみたいんだろう」と改めて考えて、その答えに合わせて選び直してもいいと思っています。
「このままでも悪くない」からといって、そこに居続けなければいけないわけではない。
今の自分が望んでいるものに気づいたら、そのたびに仕事も暮らしも選び直していく。
30代半ばを過ぎてから、そんなふうに自分の可能性を考えられるようになったことが、私にとって一番大きな変化だったように思います。